ポスドクを海外でやろうという場合、英文の履歴書(CV)を作成して送らなければならない。
英文の履歴書のフォーマットは大体決まっている。ポスドク応募に限らず、あらゆる職種への応募に共通だ。下に、私が過去に作成して実際に使用した履歴書のパターンを例として示す(内容は変えてある)。
====================
【英文履歴書サンプル】
CURRICULUM VITAE
NAME: Machio Higashiooi
HOME ADDRESS:
1-2-3-401 Nihonnomachi,
Shinagawa-ku, Kawasaki,
Kanagawa 123-4567, Japan.
Phone: +81-12-3456-7890
Email: machio@yahhoooo.co.jp
OFFICE ADDRESS:
Drug Discovery Research Institute
Japanese Pharmaceutical Company Ltd.
1-2-3 Nihonnomachi, Shinagawa-ku, Kawasaki,
Kanagawa 123-0000, Japan.
Phone: +81-23-4567-8901
Fax: +81-23-4567-9012
Email: higashiooi@japanesepharmaceuticalcompany.co.jp
DATE OF BIRTH: 23 January 1979
NATIONALITY: Japanese
EDUCATION:
Ph.D. in Biophysics, Some Japanese University, January 2006
M.S. in Biophysics, Some Japanese University, March 2003
B.S. in Biophysics, Some Japanese University, March 2001
EXPERIENCE:
Research Scientist April 2007 to present
Drug Discovery Research Institute,
Japanese Pharmaceutical Company Ltd., Kanagawa, Japan.
Computer-aided drug design.
Protein structure prediction and modeling.
Protein/DNA database analysis.
Research Scientist April 2006 to March 2007
Chem/Bioinformatics Department,
Japanese Pharmaceutical Company Ltd., Kanagawa, Japan.
Computer-aided drug design.
Cheminformatic and Bioinformatic analysis.
SKILLS:
Computer Languages -
Fluent in C, C++, Java, Fortran, Perl, Python, VBA, HTML.
Working experience in UNIX system and network administration.
LANGUAGES:
English - Fluent (earned 885 for TOEIC, 1996).
Japanese - Native speaker.
REFERENCES: Available upon request.
====================
英文履歴書の場合、パソコンで履歴書原稿を作成し、普通のA4用紙にプリントアウトすればよい。写真を貼る必要もない(いや、貼ってはいけない)。印鑑を押す必要もサインをする必要もない。市販の履歴書用紙に手書きで記入して印鑑を押す、というのは日本だけではないだろうか。
EXPERIENCEのところには、職務経歴を簡潔に記す。博士号(Ph.D.)とりたての人の場合は書くことがないかもしれない。もし実習助手とか教育助手のような人様の役に立つ活動をした経歴があれば書くとよい。この例では、博士取得後、会社に就職し、そこを退職してポスドクに応募しようとしている人を想定している。
EDUCATION(学歴)とEXPERIENCE(職務経歴)は、年代の新しい順に項目を並べている。日本の履歴書のように年代の古い順に並べるパターンもあるが、この例のように新しい順にするほうが一般的だ。
職務経歴を記す時は、身分(job title)、所属、職務内容、期間を簡潔に記す。なお、「研究員」は、英語で言えば「Research Scientist」だ。よく「研究員」という身分を「Researcher」と訳す人がいるが、アメリカで「Researcher」というtitleがPh.D.を持つ理系研究員に対して用いられているのを、私は聞いたことがない。「Researcher」と言うと、むしろ「調査員」を思わせるのではないだろうか。
REFERENCES(照会先)とは、要するに、推薦状を書いてくれるような人のことだ。誰に推薦状を書いてもらうかについては、以前に書いた(注、2009年1月18日記事『ポスドク (4) 推薦状』)。自分のこれまでの研究歴、職歴についての問合せに答えてくれる人(格上の研究者、上司、等)2,3名の連絡先を記す。照会先を記すように応募先から特に指定されていない場合は、この例のように、「Available upon request」としておけばよい。照会先を記す時は、照会先になってもらう人達の了解をあらかじめ得ておく必要がある。
なお、学歴のところの、「M.S.」は「Master of Science(理学修士)」、「B.S」は「Bachelor of Science(理学士)」の略だ。理学部以外を卒業した人はそれぞれの学部に合わせて「S.」のところを変えればよい。「M.S.」のように略す必要は必ずしもない。略す場合は、英語で一般的に通じる場合に限ることだ(MBAなど)。最近は変な名前の学部も多いが、学部名を英語に直訳して頭文字をつないで略語を作っても、第三者には何のことかわからない。
「博士」は、どの学部出身であろうとすべて「Ph.D. (Doctor of Philosophy)」だ(別項、「Ph.D. (ピーエイチディー)」参照)。医師免許を持っている人は「M.D. (Doctor of Medicine, Medical Doctor)」と記し、加えて博士(医学)を持っていれば「Ph.D.」と付け加える。「M.D.」は「医学博士」ではなく、免許を持った「医師」のことなので、くれぐれも間違えないように注意が必要だ。
電話番号の先頭に「+81」とあるが、これは日本の電話の国番号(country code)だ。
ポスドクに応募するような駆け出し研究者の履歴書(CV)は、A4用紙1枚にまとめるのがベストだ。ただし、中堅以降の研究者で、職歴がたくさんあるような人の場合は、2,3枚になっても仕方ない。
__________
(注) 2009年1月18日記事 『ポスドク (4) 推薦状』 http://higashiooi-machio.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-b3c6.html